遺言書

「遺言書」と「遺書」

「遺言書」とは

遺言書とは、自分の死後の財産や身分上の法律関係に関する意思表示を示したものです。そして、その意思表示に法律上の効力を生じさせるためには民法に定める方式に従わなければなりません。この民法に定める方式に沿った意思表示の書面が「遺言書」です。

「遺書」とは

自分の死後、残された相続人やお世話になった方に宛てて、感謝の気持ちや思いを書面で残すものです。書式に規定はありませんので、自由にメッセージを残すことができますが、法律上の効力はありません。
例えば、エンディングノートに相続人やお世話になった人に感謝の気持ちや自分の財産の分割の仕方について、残したとしても、気持ち伝わりますが、残念ながら法的効力がなく、土地建物の名義変更や銀行口座の名義変更を持ち込んでも、受け付けてもらいません。結果、エンディングノートに残したメッセージは「遺言書」とはならず、「遺書」となります。

遺言書で不安を安心へ

親族間の紛争の防止

遺言書は、遺言者の死亡後の遺産分割協議を不要とし、財産の相続に関する紛争を防止する役割を果たし、何よりも、残された家族の負担を軽減します。

遺産の分配

遺言書は、財産や資産を死後どのように分配するかを指定することができます。これにより、相続人全員による遺産分割協議をなくし、遺言者の意思に基づいた遺産の分配をが実現できます。

遺産の保護

遺言者が、特定の遺産を特定の人に譲りたい場合に使用することができます。例として、相続人以外のお世話になった方に遺贈したり、施設に寄付したりできます。

自分の死後の未来が描ける

遺言書を作成することで、自分の死後の未来が創造できます。残された家族に最後の感謝のメッセージが伝えられます。また、自分自身の見直しや相続税や贈与税の面を見直しのために、毎年、遺言書を書いている方もいらっしゃいます。